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「調査官が見ているもの①」
2013.07.08
税理士法人レガートの“税務調査ブログ”。(Vol.45)
■「調査官が見ているもの①」
税務調査を何度も受けると、調査官はどのようなものを、どのような流れで見て
いくのか、だいたいのところを把握することができるようになります。しかし実際
のところは、そう何度も税務調査を受けたことがある経営者は少ないと思います。
今回は税務調査で、調査官が見ているものを解説します。
まず税務調査が始まると、ほとんどの場合「事業概況」のヒアリングから入りま
す。つまり、会社を設立した経緯や現在の事業の内容等を、調査官が概略的に把握
したいのです。ここは税理士ではなく経営者の出番なのですが、調査官はこの場面
で経営者の人柄・性格を把握しようともしています。
税務調査は確かに、会社の数字をチェックするのですが、あくまでも人対人の関
係性の中で行われるものなのです。こちら側としても、調査官の人柄や性格によっ
て対応が変わるのと同じように、調査官もこちらのことをチェックしているのです。
そして次は、調査官が帳簿のチェックを始めます。調査官が持っている資料は、
あくまでも税金の申告書だけ。どのような計算過程でその申告書ができたのかはわ
かっていません。これを帳簿から把握しようというわけです。
帳簿は主に「元帳(もとちょう)」と呼ばれるものをチェックするのですが、こ
のあたりは税理士が整理しているので大丈夫です。
ここで普段から準備しておくべきことが2つあります。
①帳票類の整理
調査官は帳簿を見ながら税務調査をしているのですが、ここで間違いなく提示を
求められるのが帳票類です。帳票類とは原始資料とも呼ばれるもので、請求書や発
注書、領収書や契約書のように、売上や経費を計上する基となった資料のことです。
取引先からの請求書や発注書・見積書などはメール等の電子データの場合も多い
ですが、調査官に提示を求められたらすぐに提示できる状況にしておく必要があり
ます。間違っても「探しましたがありません」では通りません。
②経理処理の流れ
どういう流れで売上を計上しているのか、たとえば、取引先に見積もりを提示し、
先方から受注した段階で請求書を発行して売上計上するなど、経理処理の流れを明
確に説明できる資料があればいいでしょう。
(つづく)
今回もお読みいただきありがとうございました。
税理士法人レガート 税理士 服部誠
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