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修正申告の強要(2)
2012.11.28
税理士法人レガートの“税務調査ブログ”。(Vol.24)
■修正申告の強要(2)
前回に続いて、税務調査における修正申告のお話しです。ちょっと怖い話ですが、
たまにあるので、お伝えてしておかなければなりません。
○税務調査で調査官の否認指摘に対して納得していない
→納得していないので修正申告を出さないと伝える
→修正申告しないと大変なことになると「脅し」てくる調査官もいます
以前にも述べた内容ですが、具体的にどんな脅しかというと、ほとんどは次の3
つのパターンに分かれます。
①「修正申告しないと税金が増えますよ!」
これは明らかなウソです。修正申告であっても更正処分になったとしても、税金の
額が増えたりすることはありません。
②「細かいことまで調べることになるので税務調査が長引きますよ!」
実際に、修正申告を提出しない態度を示すだけで、延々と税務調査をしようとする
調査官がいます。税務調査が長引くことで「もういいよ・・・」と経営者があきら
めるのを待っているのです。
③「取引先のところに反面調査に行きますよ!」
取引先に対して反面調査を行うことで、会社の信用を失墜させようとする行為での
脅しです。反面調査は脅しの手段ではないため、反論・抗議することが可能です。
そもそも、なぜこのような「脅し」の言葉を吐いてまで調査官が修正申告を「強
要」してくるかというと、調査官にとって更正処分するのは非常に面倒だからなの
です。
税務調査の結末が修正申告ということになれば、会社(経営者)が納得している
のですから、その後面倒なことにはなりません。また、修正申告は会社が自主的に
行うものですので、提出された修正申告書を税務署で処理すればそれで終わりです。
しかし、更正処分ということなると、税務署から会社に対する処分ですから、処
分するための根拠・証拠をそろえなければなりません。また、更正処分は税務署長
名で行われる法律行為ですから、税務署長の決裁まで必要とされており、調査官と
しては手続きだけでも非常に面倒なのです。もちろん、修正申告でも更正処分でも、
調査官のノルマや評価はまったく同じです。
修正申告してほしいのは、実は調査官なのです。だからこそ強要までしてくると
いうわけです。変な脅しには絶対に屈しないでください。
(つづく)
今回もお読みいただきありがとうございました。
税理士法人レガート 税理士 服部誠
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