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なぜ税務調査に入った?①

2012.09.19

税理士法人レガートの“税務調査ブログ”。(Vol.17)

 

■なぜ税務調査に入った?①

税務調査に入られやすい会社には、入られやすくなる理由や、ある程度パターンが

あるのですが、実は税務調査自体の目的ではないのに、税務調査に入れることがあり

ます。わかりにくいポイントなので、しっかり説明したいと思います。

 

税務署は常日頃から、脱税者(社)を捕まえるために、あらゆる面から情報収集を

行っています。例えば、税務調査を行うと、その取引先や取引金額を情報として残し

ています。また、税務調査に入らなくても、雑誌・チラシの広告から情報収集したり、

街を歩いていた際に見かけた駐車場の台数から、持ち主が確定申告を適正にしている

のかまでチェックしているのです。

 

つまり、税務署にとっては、常日頃から収集している情報が大事であり、その情報

を取るためならかなりの努力をするというわけです。

そこで行われるのが、「情報収集のための税務調査」です。ある会社に税務調査に

行くのですが、その会社が適正な申告・納税をしているのかをほとんどチェックもせ

ずに、その取引先や顧客データを収集しているのです。

経営者からすると、本当に迷惑な税務調査なのですが、実際にはこのような税務調

査もあるのです。

 

具体的には、

○保険の代理店のところに税務調査に入って、顧客リストを情報収集

→ 節税目的の会社や資産家を洗い出しています

 

○証券会社やFX会社

→ 副収入を得ているのに確定申告していない人を洗い出しています

 

○不動産仲介会社

→ 不動産を売却・購入したのに確定申告していない人を洗い出しています

 

これらは例示であって、他にも情報収集のための税務調査は行われているのです。も

ちろん税務署は、「情報収集のための税務調査なので、御社には関係ないですよ」など

とは言ってくれませんので、税務調査が始まってみないと、「これはまさか情報収集の

ためだけなの?」ということはわかりません。

 

時間が取られて迷惑な反面、自社にとっては追徴税額などがあまり発生しないので、

少し安心してもいい種類の税務調査なのかもしれません。

 

(つづく)

 

今回もお読みいただきありがとうございました。

税理士法人レガート 税理士 服部誠

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