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話し過ぎは禁物

2012.06.15

税理士法人レガートの“税務調査ブログ”。(Vol.7)

 

■話し過ぎは禁物

税務調査は通常、朝10時から始まります。そこでまず調査官は、世間話から切りだ

してきます。「今年も暑くなりそうですね」「先日の地震の影響はなかったですか?」

などなど。

社長からすると、「前置きはどうでもいいから、早く税務調査を始めてくれよ!

忙しいんだから」と思うでしょうが、調査官からすると、世間話も大事な税務調査の

テクニックの一つなのです。

 

税務調査を喜ぶ社長はいません。ですから特に税務調査初日は、社長が調査官を警

戒するのは当然です。調査官も警戒されたままでは、社長が質問に対してまともに答

えてくれるわけがありません。だからこそ、世間話をすることで社長に心を開いても

らうことから始めるのが調査官のテクニックなのです。

 

社長も話すことに慣れてくると、調査官はどんどん話し込んできます。

調査官:「社長はゴルフが好きなんですか?」

社長:「そうですね、まあ時々行きますかね。付き合いもありますし。」

 

調査官:「どれくらいのスコアで回わられるんですか?」

社長:「うーん、最近はダメでやっと100切れるくらいかな~」

 

調査官:「月に何回くらいゴルフに行かれますか?」

社長:「月に2、3回かな」

 

調査官:「プライベートでは誰と行ったりするんですか?」

社長:「プライベートでは、学生時代に仲の良かった連中と行ってるよ」

 

調査官:「プライベートで行っているゴルフ代は会社の経費になっていないですよね?」

社長:「・・・」

 

これは非常に簡単な例ですが、社長が話し過ぎたことで、プライベートの経費を否認

されてしまう典型例です。

では、「調査官の質問に対して無視をすればいいのでは?」と思われるかもしれませ

んが、これはダメです。税務調査は「受忍義務」があるので、質問には答えなければな

りません。しかし、話し過ぎもダメなのです。

 

税務調査を受けるうえで大事なのは、「嘘は絶対に言うな。しかし、本当のことも言

い過ぎるな。」これが鉄則なのです。

 

(つづく)

 

今回もお読みいただきありがとうございました。

税理士法人レガート 税理士 服部誠

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