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社長の同席は必要か否か
2012.06.08
税理士法人レガートの“税務調査ブログ”。(Vol.5)
■社長が同席する必要はない
税務調査を受けた社長はおわかりだと思いますが、税務調査とは暇なものです。
調査官がパラパラと帳簿をめくっている間、社長は何もすることがありません。
たまに飛んでくる質問に回答するだけで、実務的な質問には税理士が回答して済んで
しまいます。一日中税務調査を受けて、社長がしゃべったのはほんの二言三言という
のはよくある話しです。
そもそも顧問税理士がいるのですから、社長が税務調査に同席する必要がないので
は?と思う方も多いと思いますが、実はこれが正解です。顧問税理士がいれば、社長
自身が税務調査に同席する必要性は法的にはないのです。
そうは言いましても、調査官は税務調査で社長の同席を求めてきますし、税理士も
最初から最後まで社長抜きでの税務調査というのは困るというのも事実です。
それは何故かと言いますと、「事業の概況」を必ず聞かれるからです。税務調査で
は調査官がいきなり帳簿をめくり始めるわけではありません。税務調査を始めるにあ
たって調査官は、その会社がどうやって成り立ってきたか、業界の動向、今後の方向
性などを社長から聞き、それら概況を知ったうえで細かい帳簿等のチェックに入るわ
けです。
事業の概況というのは、税理士が答えられるものでもなく、やはりこの時に社長に
居て頂く必要があります。逆にいえば、事業概況さえ答えてしまい、帳簿のチェック
に移行すれば社長の同席は不要で、本職である税理士に任せてしまえばいいのです。
社長が同席していないと税理士も答えられないポイントが出るかもしれませんが、
それは後日社長に確認してから税理士が回答すれば何ら問題ありません。
社長が税務調査から外れるには、下記のような方法が良いでしょう。
○午前10時:調査官が来社(税務調査の開始)
その際に「11時から仕事の都合で外出しなければなりませんので、私(社長)に対す
る質問があれば、今のうちにまとめてしていただけますか?」と調査官に言います。
○午前10~11時:事業の概況などを回答する(できるだけ談笑)。
○午前11時前後:外出して、あとは税理士に任せる。
ちなみに、予定がないのに「予定がある」というのはウソ(虚偽答弁)になります
から、実際に外出の予定を入れておくのがよいでしょう。
(つづく)
今回もお読みいただきありがとうございました。
税理士法人レガート 税理士 服部誠
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