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税務調査は断れませんか?
2012.05.31
税理士法人レガートの“税務調査ブログ”。(Vol.3)
■ 税務調査は断れませんか?
経営者にとって税務調査は嬉しいイベントではありません。ですから、ちょっと考
えてみると、「そもそも税務調査を断ることができるのではないか?」と思ってしま
います。
結論から言いますと、税務調査は断ることができません。残念かもしれませんがこ
れが事実です。断ることができるのであれば、誰でも断っているかもしれませんね。
断ることができないのは、法律の解釈からになります。
法律など面倒かもしれませんが、少しだけお付き合いください。
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法人税法第153条(当該職員の質問検査権)
国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署長もしくは所轄国税局の当該職員は、
法人税に関する調査について必要があるときは、法人に質問し、又はその帳簿書類そ
の他の物件を検査することができる。
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実は法律上、「税務調査」という言葉はありません。この法律によって、税務署の
調査官には「質問検査権」という職権があると認められています。これが一般的にい
う「税務調査」なのです。
さらに法律は続きます。
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法人税法第162条(罰則)
1.次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に
処する。
2.第153条又は第154条第1項若しくは第2項(当該職員の質問検査権)の規
定による当該職員の質問に対して答弁せず若しくは偽りの答弁をし、又はこれら
の規定による検査を拒み、妨げ若しくは忌避した者
3.前号の検査に関し偽りの記載又は記録をした帳簿書類を提示した者
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つまり、調査官が質問したことに対して、何も答えなかったり、嘘を答えたような
場合、また税務調査で偽物の帳簿などを提示した場合は、「1年以下の懲役又は50
万円以下の罰金」という罰則が定められているのです。
ですから法律上、税務調査は断れないとなっていて、黙秘権もありません。
ただし、税務調査は「今すぐ」受けなければならない、というものではありません。
仕事で多忙な時期や、個人的な事情がある場合、時期はずらしてもらえますので、そ
の際は遠慮せず率直に調査官に伝えましょう。
(つづく)
今回もお読みいただきありがとうございました。
税理士法人レガート 税理士 服部誠
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