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相続税の税務調査の事前対策(その2)
2020.08.11
今回は前回の記事「相続税の税務調査の事前対策(その1)」に引き続き、その2をお送りします。
前回の記事において、相続税の税務調査のピークは「秋」とお伝えしましたが、その秋を目前にした今、税務署では調査の「候補先」を選定している時期になります。税務署によっては、すでに調査の日程調整の電話連絡を行っているところもあるかもしれません。
突然の税務調査の連絡に慌てないようにするためには、どのような事前対策が必要なのでしょうか。今回も、「相続税の税務調査の事前対策」について余すことなくお伝えします。
ぜひ、参考になさってください。
相続税の税務調査は「2人体制」が基本
税務調査の事前対策についてお話する前に、まずは税務調査の全体像をイメージできるよう、調査当日のスケジュールや注意点についてご紹介しましょう。
税務調査(実地調査)は、午前10時に開始し、午後4時頃に終了することが多いです。
調査を行う場所は通常、被相続人の自宅になりますが、被相続人の自宅が空き家になっていたり、相続後に売却されていたりする場合には、相続人の代表者の自宅で行われることもあります。
なお、調査場所が被相続人の自宅である場合、税務署員と思われる「二人連れ」は、自宅に到着しても直ぐに玄関へ向かうとは限りません。庭に置いてあるものや停めてある車など、家の周囲を調査し、財産に繋がるものがないかをチェックしています。
「二人連れ」と書きましたが、相続税の税務調査は、ほとんどが二人で行われます(規模や内容によっては二人以上の場合もあります)。
これは、相続税の調査の場合、亡くなった方の生活状況や病気の内容、人間関係といった極めてプライバシーに関わる質問に及ぶこともあり、相続人とのトラブルを避けるためです。
また、通帳や証券などの書類をコピーしたりデジカメで撮ったりする場合など、一人では対応が困難なことが多いため、やはり、二人体制が必要となるのです。
相続税の税務調査当日のスケジュールと立ち会いについて
税務調査当日のスケジュールとしては、午前中はヒアリングがメインとなり、午後は午前中のヒアリングをもとに通帳や証券類などの現物の確認を行うのが一般的です。
お昼は必ず外に出かけ、しっかり1時間の休憩をとります。その間、若い調査官や事務官の場合には、午前中の様子を電話で上司に報告し、午後の指示を仰ぐこともあります。
一方で私たち(相続人の方々と立ち合い税理士)は、このお昼の時間に午前中のヒアリングに対する答弁内容を振り返りながら、午後の調査に向けての打ち合わせを行うことになります。
なお、調査当日は、相続人全員が立ち会う必要はありません。被相続人の生前の状況がわかる方が一人以上立ち会っていれば十分です。申告書の作成を税理士に依頼されている場合には、申告書の内容についての質問は税理士がすべて対応しますので、その点も心配はありません。
相続税の実地調査の不安は専門家とともに事前準備で解消
相続人の方にとっては、実地調査を受けるのは初めてというケースがほとんどのため、「何を聞かれるのか」、「何を見られるのか」、「自分たちはどう対応すればよいのか」といった漠然とした不安を抱えることが多いと思います。
税務調査に精通している専門家のもと、あらかじめ調査当日の流れを知り、調査官からの質問内容や、確認される書類などを知っておくことで、税務調査への不安が少なくなります。
ぜひ、信頼できる税理士とともに、相続税の税務調査を上手に乗り越えましょう。
次回は、午前中に行われるヒアリングの内容についてお伝えいたします。
税理士法人レガート 税理士 服部誠
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