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コロナ問題で従業員を休業等させた時の「雇用調整助成金」について
2020.06.15
今回は、新型コロナウイルス感染症の影響により、従業員を休業等させた場合に活用できる「雇用調整助成金」についてお知らせします。
なお、今回お伝えする情報は、令和2年6月12日に厚生労働省より発表された資料に基づくものになります。
『従業員の雇用維持を支援する雇用調整助成金』
「雇用調整助成金」は新型コロナウイルス感染症関連の助成金として新聞やニュース等でも取り上げられていますので、ご存知の方も多いと思います。
実は「雇用調整助成金」は以前から存在している助成金なのですが、今回の新型コロナウイルス感染症の影響をふまえ、【2020年4月1日~9月30日】の緊急対応期間に、【休業等】を実施した場合の【特例措置】が設けられました。
今回の特例措置は、コロナ問題の影響によって経営環境が悪化し、【事業活動が縮小】しても【雇用を維持している】事業主(法人・個人事業主)に、要件を大幅に緩和して従来よりも多くの助成金を支給しようというものです。
つまり、「雇用調整助成金」は、経営環境が大変な状況においても従業員の雇用を維持する事業主を支援するものであり、融資と違って【返済の必要がない】ものですので、該当する事業主は大いに活用すべき制度といえます。
特例措置の主な受給要件
- 新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業主であること(全業種該当)
- 最近1か月間の売上高が前年同月比【5%以上】減少していること(本来の制度は3か月10%以上減少)
- 従業員を【休業】や【一斉に1時間以上時短勤務】させて【休業手当】を支払っていること
- 雇用保険適用事業主であること
特例措置の助成額
- 助成額:一定の算式で計算した休業手当相当額×助成率
- 助成率(中小企業の場合):【80%】(本来の制度は67%)
※解雇をせず雇用を維持した場合の助成率:【100%】 - 助成額の上限:1人1日当たり【15,000円】(本来の制度は8,330円)
特例措置の対象者
- 事業主に雇用された雇用保険被保険者
- パートなどの雇用保険被保険者以外は「緊急雇用安定助成金」の支給対象
特例措置の申請時の必要書類
- 休業月と前年同月の売上が分かる書類(売上簿、レジの月次集計など)
- 休業させた日や時間が分かる書類(タイムカード、出勤簿、シフト表など)
- 休業手当や賃金の額が分かる書類(給与明細の控え、賃金台帳など)
- 役員名簿(性別・生年月日が入っているもの)
- 労働者名簿
- 休業協定書(雇用保険20人超の場合)
本来は必要となる「計画届」や「就業規則または労働条件通知書」の提出が、今回の【緊急対応期間】(2020年4月1日~9月30日)は不要となり、適用要件も大幅に緩和され、そして助成額も引き上げられています。
「うちは助成金の対象になるのだろうか?」
「助成金はどのくらい支給されるのだろうか?」
少しでも可能性があって関心のある方はお気軽にご連絡ください。
助成金の申請手続きに詳しい弊社の提携社労士をご紹介させて頂きます。
以上、ご参考になれば幸いです。
新型コロナウイルス関連 支援情報
税理士法人レガートでは、今後も新型コロナウイルスで影響を受けた法人や個人事業主の方へご参考になるような支援策をご紹介する予定です。
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新型コロナウイルス関連 支援情報一覧
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税理士法人レガート 税理士 服部誠
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