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大法人は「電子申告」が“義務化”されます!

2018.09.19

平成30年度の税制改正では、大きな方針として、法人における電子申告の推進が打ち出されました。
その中でもとくに目を引くのが、「大法人の電子申告義務化」についてです。

大法人の電子申告義務化とは

大法人の電子申告義務化とは、一定規模の法人が行う法人税等の申告については“電子情報処理組織(e-Tax)”により提出しなければならない、という取り決めのことです。
これにより、対象となる法人に関しては、電子申告が義務付けられることとなりました。具体的な内容については、次の通りです。

<大法人の電子申告義務化の概要>

  • 適用時期:平成32年4月1日以後に開始する事業年度から適用
  • 対象法人:資本金1億円超の大法人など
  • 税の種類:法人税、地方法人税、消費税、地方消費税
  • 対象手続:確定申告書、中間申告書、仮決算の中間申告書、修正申告書、還付申告書
  • 注意点:適用後、書面で提出したとしても“無申告”として取り扱われる

※「大法人の電子申告の義務化の概要について」国税庁

中小法人でも電子申告が義務化される?

今回、電子申告が義務付けられたのは、資本金が1億円超の大法人に限定されています。その点、中小企業に関しては、直接的な影響がない改正と思われるかもしれません。
ただ今回は、従来のような「電子申告をすれば税金がちょっと安くなりますよ」といったものではなく、「電子申告の義務化」というインパクトの大きな改正となります。

そのように考えると、今回の義務化は、あくまでも第一歩に過ぎないのかもしれません。つまり、中小企業においても、段階的に電子申告が義務化される可能性もあるのです。
今回の改正以外にも、「所得控除の控除証明等の電子データでの提出」や「電子申告した場合には、青色申告控除を65万円控除適用」などの“電子申告特例“が散在しています。

今後はすべての法人が対象となるだけでなく、「あらゆる申告は電子申告以外受け付けない」ということになるかもしれません。今回の税制改正は、そうした方向性を予感させます。

税理士法人レガート 税理士 土田拓己

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